塩とプラム/Debby
 
杯の果物を頭の上に載せて、語られた言葉の、繰り返された約束は、祈りの形を真似て、坂道を、転げ落ちる、兆している。

 (八月が兆され、去って行った後に。雨降りの後の濡れたアスファルトに)

 プラムが積み重なり、友達は消えていく、当然のように九月がやってくる、十一日に生まれた子どもたちが道を走る、笊一杯の果物を頭の上に載せて。なめらかな踝が濡れたアスファルトを踏みしめる、一斉蜂起のタイミングを、テーブルの下に絡めた手で伝え合う。このようにして円卓が転がる、坂道を転がる彼らの途方もない真円、九月がやってくる、当然のように途方もなく、兆されて、兆そうとする、君たちは今坂道の上に立って。

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