妄執の補完者/青土よし
 



夢が形を失って、私は脚を組み直す。膝に止まった小さな虫を、人差し指で弾き飛ばし。



幻想を欠くと、恋人が現れて、「まだ目覚めの時では無い」と言って、子守唄をうたう。



静寂の表紙に押された、宿命の文字を消すために、月の言葉を使って、イェーツは祈る。
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