丸い帯/朝焼彩茜色
 
丸みを帯びた 秋の空に

 猫のヒゲも丸みを描く
 床に伏せて そのまま 目やにをつける

区切れない流れる 耳鳴りではない 時の音に
丸みを帯びて 天へ還ってゆく秋の空

 ふきだしのセリフに 水分を含み
 吐き出す呼吸の言葉 天へ還ってゆく秋の空

平らを平らのまま 感情に傾かない 意志を己言葉で

呟いてゆく

そのままで そのままで

いい

向上心は丸みを帯びて 秋の空へ
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