蓄える時間/朝焼彩茜色
青信号の点滅に 絶対に走り出せない
雀をおどかしたことはない
念には念を 押して叩いて壊れても修理する
深爪の隙間に邪気が来ないよう
己の紙一重の欠点を煎じて 喉が渇く
もしも 万が一 そんなもの風次第
されど 詰めの甘さは 絶対に許さない
青信号の点滅に 走りたくない
雀をおどかしたくない
忙しい速度を流す者から 置いていかれようと
雀をおどかしたくない
深々と本日の顔の空へお辞儀する
感じるしか出来ない本日の空の表情
走り出せない
走る者の時間と己の呼吸感
どうであれ 走りたくない
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