カエル/霙小町
 

 青いのである

 水に満ちた空は
 震えている
 ひたひたと歩く雨に怯えながら
 僕は泡にうずまる

 空がいつか落ちてくると
 信じ恐れている
 しかしながらそれを
 待ち望んでいる
 死という変化の瞬間は
 白き空とともに訪れるからである
 僕の時間は青い

 ある朝僕は生まれ変わる
 優しく見つめ合った泡は僕から剥がれ落ち
 空は白く蒸発する
 僕は一度死んで生まれ変わった
 空は落ちたのだ
 青い時間は白く変わり
 僕は歓びのしるしに一つ跳ねる



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