SHOOT-OUT/ホロウ・シカエルボク
 


ちゃんとロールするロックの揺らぎと、前日の寝不足が連れてくる倦怠、寝床の上でまだなにか、やることがあったはずだと考えるなんのためでもない時間、頭蓋骨の中で次第にとろけていく脳味噌…ときどきこめかみにピストルをあてるやつらの気持ちがよく分かるような、そんな気がするときがある、あれは脳味噌が痒くて仕方がなくなるのさ、俺はアメリカなんぞに生まれなくて良かった、手軽なものが身近にあったらきっと我慢出来ずに使ってしまうからさ、おっと、勘違いしないでくれ、別に死にたいなんて思っているわけじゃない、脳味噌の痒みを止めたいだけなのさ…手元にあるナイフじゃ、きっとそこまで届かないんだ、きっと痒いのはちょうど
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