だれにも心配かけたくなかった/
吉岡ペペロ
ぼくは馬鹿だった
ぼくは天才だった
感じていたのは無力さではなかった
じぶんの有害性を感じていたのだった
ひととはうまく交われなかった
それがぼくを
強くもしていたはずだったのだが
ぼくは馬鹿だった
ぼくは天才だった
だれにも心配かけたくなかった
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