夜の途中/
空泳
午前四時
遊泳をやめない夜
銀色に溶けて
静かに生きた
連続する人の群れに
並んで
あなたを探している
あなたという名の人は
存在しないけれど
忘却の跡地に
染み付いた水は
いつまでも
わたしの足を濡らす
遊泳をやめない夜
遊泳をやめなければいけない
朝
その境界を
切り取る、わたしは
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