100年後/ぎへいじ
雑居ビルのエレベーターに乗り込む老人たち
ベビーカーに眠る赤ちゃん
恐そうなお兄さん達の会話
ほとんどこの人達はいないだろう
自分の100年後には
もちろん私も無機質な身体となって
空を漂う煙か
雨粒の中か
それとも雪の中の埃になっている
100年後・
今のこの今
呼吸をしているこの町の人間はほとんど誰もいなくなる
あー
僕らは 僅かな時間を惜しむかのように 必死で
いがみ合い いじめあい まわりに悲しみをふりまきながら
時に偽善者の言葉に涙しながらも それに希望を見つけては
自分だけは明日も命がつながっていると疑いもぜずにベットに入いる
どこに真実の愛があるのかを考える暇も無く
そう遠くない100年後を目指して 今日も深く深呼吸をくりかえすのだ
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