いつか詩人になれるなら/梅昆布茶
 

いつまでたっても電信柱のようにたっています
恋は百万遍すどうりしてほかの誰かをむすんでます

それでもけっこう嬉しかったりするのですが
もうちょっといい脇役にもなりたかったりして

ギターだって女の子受けするために始めたのに下手です

死ぬ前にいっそのこと詩人にでもなろうかと思ったのです
これって犯罪でしょうか

極道にもなれなくて
もとそっちの若頭の
しりあいもいますがでも

いちばん世話になってる人がもと警視庁なんで
うるさく酒は飲むなたばこはやめろまあ女はいいとか
人生の指針を示してくれて

まえのかみさんよりはいいかなと思っているのです

ろくに恋もしてないのに恋の詩を書いたりして
これは犯罪でしょうか

捕まるまえに愛をつたえたくて
そのために詩を書いたりしているのです

いつか涙がかわいたときに思い出してもらえる

言葉の一片でもあったら

それでいいと思っているのです





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