クイック・ライフ(4)/
信天翁
地平線をトリミングする山はない
(従って心を潤してくれる一級河川はない)
水平線を指呼できる前庭はない
(従って体を洗ってくれる潮騒は聞こえない)
そんな転居先の片田舎だが きょうは
遠くの公園からか 草刈り機が唸っている
近くの袋小路からか 掘削機がハミングしている
そうだ そういえば いま 想いだされる
ふるさとは重々しい「やしろ」の森で
こどもごころに
意味のわからぬまま聴いた
独特なトレモロが・・・・
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