変化する朝/梅昆布茶
 
変化するものが
含まれたやや重い空気がある

ぼくやきみは様々な角度ですれちがう
ぼくのプロポーズは何かの手違いでとなりの
おやじに届いている

変化しなければいいものを
わざとずらしてゆく揺れながら
ねこが爪を研ぐ
空気が緊張する

空のいろが決められない
頭のなかにえがけない
そしてきみが結像しない

文明に隙間がなく感じる朝は
並んだ鳥たちをこころのなかで撃ちおとす

まろにえの並木のように整然と呼吸したいのだが
変化にせきとめられて行き場をうしなう

だからいちばん好きな変化にすりよる
もうなにもいらない

だって変化はすべてを含んでゆくんだもの




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