イレギュラー・バット・トゥルー/ホロウ・シカエルボク
 
っくりと消費してゆく時間のなかで、噛み合わぬものが噛み合うものの家たちさえも変えてしまうそんな時間のなかで、ぼんやりと、睡魔に奪われそうなまぶたと格闘しながら、だけどそれを見ないでいることは許されない、おそらくこの世に存在するほとんどの人間には、それを見ずに過ごすことなど許されていない、なぜならそのなかにこそ人生の本質があるからだ、消そうとしても消せない足跡みたいなものだ、それは脳髄にこびりついている、だからときどき脳味噌に牙が生まれ、かたまり過ぎたものを喰らい尽くしてしまうのだ、システムリカバリのようなものさ、おまえの脳味噌のいたるところに悠然と生えた牙を見たか?それがささやかな概念を容赦なく齧
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