待って/
木の若芽
「待って」
木の若芽
わたしを飛ばせて 星まで
夜空あおいで 目指す
なのにあなたは駆けて行ってしまう
わたしは回る
空を仰ぎながら
右にも左にも 前にも後ろにも
行くようで行かない
わたしは円を描く
空を仰ぎながら
円はわたしのいる所
あなたを迎えるために
円はあなたの戻る所
だから行きなさい
わたしは見つめている
戻ってきてね そう祈りながら
そう言える日が早く来ればと思う
もうすぐだとわかっていても
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