七十億分の君/subaru★
 
およそ七十億の人間が
仮に敵になったとしても
たった一人の君が居れば

強烈な眼光も
手に握らされた刃先も
何も痛くない

およそ七十億の人間が
仮に煽てに来たとしても
七十億の中に君が佇めば

恍惚な握手も
鮮烈な抱擁も
何の感慨も持たない

およそ七十億の人間が
仮に頼み込んで来たとしても
何一つ崩れることない

それは
七十億分の一の存在が
儚いようで

あの月よりも
大きく思えるんだ
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