深夜のコンビニは三上寛の歌う赤ちょうちんよりずっと切ない/ホロウ・シカエルボク
 


石灰の色をした朝を迎えながら前日コンビニで買ったパンにかぶりつきまとめ買いの缶コーヒーを一本空けて二息で飲む、それからひとつ息をついて昨夜聴いた三上寛の歌のことを思い出す、深夜のコンビニは赤ちょうちんよりもせつない、そう思わないか?深夜のコンビニは絶対に赤ちょうちんよりもせつない、それは明るすぎるせいかもしれない、それは時間を問わないせいかもしれない、それは誰にも気兼ねなく涙を流したり出来ないからかもしれない、「ちょっとあれがほしい」なんて時にはそれ以上に便利な場所なんかない、そんなシステムのせいかもしれない、深夜のコンビニは赤ちょうちんより絶対にせつない、そこには感情的なものは存在しては
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