夢のクオリティ/番田 
 

20代だった若者が、40代になり、50代になって、色々なことに好奇心を失っていくとき、どんなことを考えるのだろう。仕事にしたって、プロセスの問題であることに気づいて、魅力に思えることを失っていくものだろう。そんなとき、彼はどんなことを考えるのだろう。どこか違う国に出かけるにしても、そこには確かだと言えるものは何もないのだと気づくものである。だけど、まあ、オッサンはオッサンのような顔をしていて、オバサンはオバサンの顔をして路地裏に突っ立っている。毎日、何をするべくもなく時の流れとともに生きているようにも思える。20代の頃は、どんな人たちだったのだろう。だけど、彼らの過ぎていった場所には、同じ趣向
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