車窓/
吉岡ペペロ
車窓にうつるのは
素っ頓狂なぼくの顔だった
見つめていると
悲しそうな顔になっていった
町明かりが点々としている
みんなきょうは楽しかったのか
みんななんか成長できたのか
たぶん会うこともない
好きか嫌いかも分からないひとびと
トンネルに入った
車窓にはぼくの強く締まった顔
もうすぐ新神戸だ
戻る
編
削
Point
(4)