車窓/吉岡ペペロ
 
車窓にうつるのは

素っ頓狂なぼくの顔だった

見つめていると

悲しそうな顔になっていった

町明かりが点々としている

みんなきょうは楽しかったのか

みんななんか成長できたのか

たぶん会うこともない

好きか嫌いかも分からないひとびと

トンネルに入った

車窓にはぼくの強く締まった顔

もうすぐ新神戸だ
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