くらげの乳歯/
きや
あれは雲だろうか
それとも
空を泳ぐくらげたちが太陽を食べているのか
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7月にしては優しい夕日をおれは眺めていた
3匹のくらげ越しの太陽はひどくぼやけていた
帽子を深く被って彼等からそっと離れた
いつも隣にいて、寡黙なきみはたまに笑って
その笑顔がひどくぼやけていた
おれはきみにこんな感情を抱いてしまって
けれど
そんなきみなど元からいなかったのかもしれない
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