思い出の味/
藤鈴呼
ぼお と した 夜に
ぽお と 浮かぶ 文字は
砂 雪 空気 空
永久に 流した 思い出の味
微かに 戸惑うは
雲の 向こうに 首が 見えるから
角を 突き出して くれたなら
尻尾まで 見せて くれたなら
全体像が 掴みやすかったのに
想像するだけで 切ない
昨日は 楽しかったのに
曇り空と 一緒に 溶けて しまった
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