ある友人との対話から02/番田 
 
詩や、芸術を作っている人よりもデザインや軽音楽をやっている人の方がむしろ交流はさかんなように思える。後者の方が、多くの場合に一つの作品を作り上げるのに人手が必要であるわけなのだが…。しかし、芸術というのは真の意味で心の個人競技である。そんなものに没頭していれば、人と関わりを持つと言うこと自体がおっくうになってしまうのかもしれない。そういった意味においても、最近の若い世代は芸術自体について口を開こうとしないのかもしれない。多くは親にスポイルされていたりする。それについて教える先生方も、閉塞された観点からの見識しか有していないというのは言い過ぎだろうか。しかし、どんな意味あいに傾いたとしても、心の中にはっきりとした反逆精神が無ければ、自分の意見を持つということ自体がむずかしいのかもしれない。

つづく
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