恋/霙小町
 

 生き恥さらしである

 良いのかと自分に問う
 こんなにも悪趣味に生きる
 生きていて恥ずかしくないのか
 ああしかしわたしは否と言う

 生き恥さらしである
 知っている
 されどわたしの感覚にはもはや
 罪などないのだから
 あの日君に見いだされて以来
 美しいだけの未来からは
 見放されている

 謝れば良いのだろうか
 では誰に?
 何を謝る?
 生まれてきたことをか
 ばかにも程がある

 きっとばかの目をして
 あさましい仕草で
 君の目を追うのだ
 わたしでない誰かを追う目を

 生き恥さらしである
 君の好いた子を見つけては
 わたし程は愛さぬことに安堵し
 君の不幸をよろこぶ
 ああわたしはきっともう
 二度と自分で立つことはできまい



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