ホタル、きみはもう真っ裸じゃないか/草野大悟
流れている。
夏だ!梅雨も明けたよ!
つまるところ
どこまで飛んでいけるかが
この夏のおおいなる課題であって
個々人がどう生きてゆこうが
知ったこっちゃねぇ、ということなのよね。
枯れゆく青空は、かつて、
太陽という幻を高らかに謳い、掲げ、目指し
青に投げかけていたんだろう。
青空は、青に疲れ切って、おそらくは
破
という一文字を選択して
空を捨てたんだろう。
ウサギが餅をついている月は
産まれたときからウサギにつかれて
月になったことを十二分に後悔している。
ねぇ ホタル、きみはもう、真っ裸じゃないか
戻る 編 削 Point(6)