ホタル、きみはもう真っ裸じゃないか/草野大悟
 
流れている。

夏だ!梅雨も明けたよ!

つまるところ
どこまで飛んでいけるかが
この夏のおおいなる課題であって
個々人がどう生きてゆこうが
知ったこっちゃねぇ、ということなのよね。
枯れゆく青空は、かつて、
太陽という幻を高らかに謳い、掲げ、目指し
青に投げかけていたんだろう。
青空は、青に疲れ切って、おそらくは
       破
という一文字を選択して
空を捨てたんだろう。

 ウサギが餅をついている月は
 産まれたときからウサギにつかれて
 月になったことを十二分に後悔している。

ねぇ ホタル、きみはもう、真っ裸じゃないか

 
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