スロー・ライフ?/信天翁
梅雨の隙間から覗く太陽が
午後の峠を越したころ
昼寝をむさぼっている街頭に
黄ない帽子がデッサンされる
それは それはいとおしい風光だ
そして 宿題をいっとき忘れているのか
金属音の談笑を巻き散らす
道草の平安とは このことを云うのだろう
(自分にも黒い帽子に黒いランドセル姿が
往時は確かにあったのだ)
それにしても なんということか
おらのよわいを察知した
ターミナルからは 忘れ物なく
下車を促すアナウンスが
絶え間なく 執拗に 響くとは
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