with or without you -Kurt Cobainへの哀悼-/関口 ベティ
硝子
私が持っている透明な猟銃が
つまらない人を無差別に撃ち抜いて
もっとも退屈な地面へ
押し倒してゆく
君がいた日もいない日も
金融街に降る季節外れのぼた雪
こんなものは要らないと言っているのに
無用なゴミばかりが
私たちを 汚してゆく
硝子の動物園は
また大人という誰かに
薙ぎ払われてしまうのだろう
[am4;05]
引きずったジーンズが
深夜のアスファルトに摺れて
ひひ、と
小さく肩を揺らす彼の含笑いと
重なった
私は今日
君と同じ年に 辿り着いた
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