匿名遊戯/雑魚ヒロシ
えたかのように其の日を迎えたあなたの死顔
金木犀は便所の薫りうっすらと糸を引いてされどなつかしく冷え始めたくらい空に色もてあたたかく広がる
異教徒であるとの理由でえらばれ発作的な一陣の暴力によって物言わぬししむら犠牲の羊とされし青年にかつて注がれたであろう果てのない愛情とかつてあった洋々たる前途
とおい昔水死した幼児のようなぬらぬらとふくれた肢体を持った大山椒魚がその静かな生を享受した清流はかつて田畑に水を引くためのせまっくるしい用水路となりまた時流れて住宅地のコンクリートの下で今は枯れ果てた
小さな子は本当に純粋でいいわねえと言うので純粋さについて理解して
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