こどもはしっている/朧月
 
小さな男の子と
女の子だった私たちは
なかみだけそのままで
古びてしまった

雨にふるえている
きのえだをみても
語り合ったりしないで
すれ違うばかりです

探し物はたがいの
胸の中にわすれて
ああ悲しいとつくため息で
そのめがねを曇らせる

こどもはムジャキだなんて
もうだれも信じていないのに
最後の砦のように
夢を託している

小さな男の子と女の子に
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