反対側/竜門勇気
 

羽のカビた天使が
毎日視界をうろうろ
笑い話でごまかしてる
嘘つきになれたから生き延びたって
半分空想でやっていく

頑丈に甘えた
壊れないにすがった
電話のベルが聞こえる
自分でやってくれ

はじからハジまで
歩くだけ
うっとうしい現実があるよなんて
見えないもんに頼りすぎだ

感情に寄りかかって
腹を立てていい気持ちだった
どっかに追い払ったむしゃくしゃは
押し寄せるまでうずたかく出番を待つ

どの道傷つくだけ
追い払われても
行く場所がないし
ここですり減るだけ

誰かのためだけに
喜びをでっち上げた
死ぬようにしていきる
死ぬようにしていきる

鏡の真似をする
鏡の中で暮らす
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