路傍の花/永乃ゆち
小さい頃から
自分はいらない人間なんだと思ってきた。
いつもいつも、死にたいと思ってた。
そんな時はよく、空を眺めた。
広いなぁ。
雲がいっぱいあるなぁ。
あの雲も、なくちゃいけないものなのかなぁ。
とか。。。
そんな中で
ある時わたしはふと足元を見てみた。
路傍に咲く花は
誰からも見向きもされず
けれど決して諦めることなく
空に向かって咲いていた。
路傍の花になろう。
空へ向かって咲く花になろう。
いつか誰かに必要とされる。
それを諦めないでいよう。
今わたしは
少しだけわたしが好きだ。
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