少女O/酸素の枷
早朝に気がついたのは
あなたが逃げたせい
いくつかの眼と横断歩道の上を
小さな背中が駆け出した
追わなければ良かった
これから先なんて考えなければ良かった
関係が壊れるのは眼に見えていたし
どちらにしたって
理由も曖昧な刺は
深く謎だけを残して刺さったまま
柔らかい心は僕だけなんだ
ヒステリックな行動を
あなたは世界に広めてしまった
刺は楔へと変わり
僕はもう身動きが取れない
何も話せないし反応出来ない
普段のままのあなたが
興味の無いあなたが
乾いたあんたが
僕の楔を打ちつける
気軽に話したいのに話せない
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