あらかじめ病んだ人/
ゼロスケ
される区画
見舞いの対案を示せよ
汚い道路の中レモンを拾って
身体中の穴から涙をしたたらせ
女子高生はなぜ行くのだろう
ああ帰りたい
故郷の海へではない
荒れた田んぼに立ちズブズブと静むイメージ
果物たちが連れ戻す旅人は野花を配っていた
「末黒野に立ちて怒涛を追いかける」
脳の隙間を昆虫の触角がまさぐった
ように思った
顔を上げた
穏やかに市電がせまっている
これで終わりか
カーテンを開ける
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