白桜鬼/
木立 悟
かず
空をまわし
曇を置き換える
白い桜が
行方を覆う
行方なのか
わからなくなる
到かない百のうた
常に到く数兆のうたにまぎれ
泣いている
泣きながら
鬼になる
何もかもあふれ
静かでいる
此処が此処であるように
ひとかけらひとかけらを捨てながら
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