汽車の車窓から/……とある蛙
しゅっしゅらしゅっしゅ
しゅらしゅっしゅっしゅ
金比羅ふねふねおいけにほかけて
しゃらしゅっしゅっしゅ
スイッチバックでどんどんと
不気味な霧が立ち籠める
しゅっしゅらしゅっしゅ
しゅらしゅっしゅっしゅ
頂上から先 何もなく
蒸気機関車 空を飛ぶ
しゅっしゅらしゅっしゅ
しゅらしゅっしゅっしゅ
何事もねがったように空を飛ぶ
ぐねぐねぐねぐね空を飛ぶ
しゅっしゅらしゅっしゅ
しゅらしゅっしゅっしゅ
跡形もなくどこへ行く
僕らを乗せてどこへ行く
しゅっしゅらしゅっしゅ
しゅらしゅっしゅっしゅ
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