プルシャン・ブルー/aria28thmoon
私がその色を好きなのではなく、
その色が私を好いているから画面で美しく輝いてくれるのだと
そういう自惚れた考えかたをしていた10代の頃
私とその色とが共鳴しているのだ、と思っている今
もう少し歳をとったら
片想いになってしまうのだろうか
大人になるというのも
そう愉快ではないようだ
紺青、夜空と揃いの、
殆ど黒のように見えるくせをして、薄くのばしたときの目を見張るような深いあお、
明度の低さにそぐわぬ透明感、
神秘のいろ、ほんとうに、ふしぎな。
私のパレットには
君がいなければならない
かならず
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