もしかしてある日(四)/
信天翁
スパイラルの踊り場を形成している
郊外の台地にたたずんで
黴臭い俯瞰図をひろげたとき
ベートーベンの交響曲第六番こそ
漂ってはこなかったが
青い無窮の虚空に飛翔している
白いペガサスのきんいろのかげが現れた
そこですかさず
わたしは身構えていた
娑婆の縁が果てたときは
おのれも あやかりたい と
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