雨のち晴れ/
風呂奴
都会の夜に咲き歩く
ビニール傘の音にまみれて
発光する液晶の向こうから
同じ待ち合わせ場所を目指す人
思いつめては煙草に火を点け
頬が緩んだらまた火を点ける
忙しない駅前の雑踏も
今夜は鳴り止まなくていい
やがて落ち合うふたりの前で
世界は勝手に止まるから
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