ネオテニー/榊 慧
SWAT組織のようなものをすでに作っていた土方歳三に興味を持った。歴史ブームがまだ来ていないときだったため、喋る人はいなかった。坂本龍馬暗殺の資料集めにもはまった。
中学校。家にも学校にも居場所はなかった。図書館に行って本を借りた。音楽、宇宙、精神論、哲学とおぼしきもの、政治学とおぼしきもの、美術、文学。ガーデニングの本も好きだった。中学に入ると同時に刺青、特に和彫り・ジャパニーズ スタイルと呼ばれるものに惹かれた。今でもタトゥーとか入れ墨は好きである。
学校に行くのが嫌で、でも行かないと怒られるから森の中で一日中レッドホットチリペッパーズのアルバムを繰り返し聴いていた。相変わらず自分は醜く、誰にも好かれないとわかっていた。
詩を書き出した。
とくに何が変わったわけでもなかった。
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