永遠の少女/雅寛
―アレ?どうしたの?こんな遅くに。
―僕?僕はちょっと忘れ物をしたんだ。
―もしかして君も?……そう……。
―早くココを出なきゃ守衛さんに怒られちゃうね。
―ねぇ、見つかった?早く行かなきゃ危ないよ。
―帰らないの?もう暗いから帰ろうよ。
―まだ見つからないの?バス出ちゃうよ?
―しょうがないなぁ。
―見つかるまで待っててあげるから。
―まだ?守衛さん来そうだよ?
―見つかった?良かったね……。
―じゃぁさ、帰ろう……。
首を絞める両腕が痙攣する。
君は苦しそうに喘ぎ漏らす。
垂れ流した涙、垂れ流した恥辱。
秘やかに微笑う君を見つめ、
君を永久の眠りへ誘う。
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