焦がれること/白詰ちゅか
 
その花の悶えるさま
太陽を切り抜いて
ふさぐベルベットの壁に
寄り掛かる深淵

波の音を聴く
心の中
ひとの道がある

ゆっくりと
這うように跳ねる
明日からばら色の日々
燃えている
鳥は
泣いていたのか

君はどこを見る、みる
いちばんの鐘
揺れ動く屋根
ざわめく足元
きらめいた灰
それらの慟哭
戻る   Point(3)