美しくなされるべき始末/itsuki
 
生活に服従させる


かぞえていた
密室
そこで過ぎる一日
戸惑う幼さが
慣れて幾つになっていくかを
毎夜


君に誓うことがある
わたしはおそらく何もかもを持っていて
極上の幸福や
甘やかな暮らし
そうして嘘をつき騙すこと
叱られる多くの出来事、
それらを糧に
すこし泣いたり、眠ったりするわたしたちの
あいすべき生き物を食わして肥らして
何もかもを丸ごと
君にくれてやるということだ


さわる
うつくしい指尖が君のものでよかった
凍えと熱射はすこしだけ
これからには要るのかもしれないが
わたしのかたちは、
君に捧ぐためにこそあったのだと
そうして君の指尖も
やはり同じであるのだと
そう言わせて

部屋を閉じる
鍵の先では
息は決まったやり方で
この内側、
君にさわる、
それ以外のよろこびを
わたしは他にしらないと思うのだ



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