2012/6/11/鎖骨
 


こぜまいワンルームを飲み込む深い夜
に響くのは これは 負け犬の遠吠え
目に見えない明日との境界を揺るがす
もう二度と朝など来なくてもいいと
静かにしかし重く嗚咽するこれは声なき声の歌
だれか
書き留めて
書き留めておいて忘れないように
次もまた、繰り返したら
明るい空を繰り返すのなら
直ぐに掻き消されてしまうから
すべてを憎めそうなこの胸の煮凝りも
働くために 生きていくために
また押し固められて



どこへでも行けるし 何にでもなれるし
猶予だっていくらでもあるように思えた
(夢の中)手を繋ぐ二人を揺らす電車も
窓から見える景色も
違和感の欠
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