敷き詰めたドア/komasen333
届かない、届かない
嘆きながら
どこかでそう願っていた
届かない、届かない
叫びながら
どこかで居心地のよさを感じていた
わかれることもなく
漂うこともなく
過ぎ去っていった心象風景ごと
届いてほしい
届いてほしい
どこまで本気だったのかな
届いてほしい
届いてほしい
いつまで本気だったのかな
ぶつかることもなく
浮かび上がることもなく
過ぎ去っていった心象風景ごと
季節が高らかに終わりを印象づける
そんな雨を盛大に迎え入れたのは
遠い遠いあの日と同じ
穢れなきはずの身や心は
盛大に揺らめき始めてい
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