暗い道/marux2
 
明かりのない道を歩いている
幸せではないがどこか安心できる
昼間の歩幅からは想像できないほど
短く摺り足で進んでいる
確実な一歩のイメージとは遠く
でも進んでいる

目的地はあったのかもしれない
そうでなければどこへ進んでいるのか
考えるよりも確実なので足を出している
昼間のように見渡せる景色があれば
足元がよく見えているのならば
あるいは大したことでもないのかもしれない

朝を待てばいいのではないだろうか
暗い道での心細さに思い浮かべるであろう
そう思うときほど朝は遠く
遠いという表現にさえも疑問を持つことになる
幸せなイメージをしながら不安になる

立ち止まることのない摺り足
状況に怯え不安になりながらも
時々訪れる妙な安心感
ループ

見えないから進めるのだろう
たとえ目的地がなくても
道がなくても
先がなくても
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