終末と、始源と/まーつん
 
 
 彼等はそれを 悉く毟り取り 切り倒し
 焼き払うだけでは飽き足らず この身の純潔をも
 その貪欲な指先で 鋼鉄のショベルで 産業の垢で
 繰り返し犯し続けて 恥じるところがありませんでした

 見て下さい 今の私を

 草一本養うことができず 泉一つ湛えることのできない
 ばらばらの砂の堆積へと 崩れ果てようとしている この呪わしき病巣を゛

とうとうと語られる 地の訴えに耳を傾けながら
神の片手が砂を掬い上げ 自らの前にかざした
黄金色の粒子は 躊躇いも見せずに
その指の間を こぼれ落ちていった

゛神よ その砂は 人間(やつら)の象徴です
 決して
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