サマー・カニバル/ホロウ・シカエルボク
 



液晶ヴィジョンで見かけた
クロコダイルが連れてきた幻想
半分のビート
半分の鼓動
無造作に
床に転がる
フェィドアウトの速度
むやみにシャットダウンすんなよ
明日の為に少し残しておけよ
いつか飲みほした泥水の感触を
いつか畏怖した深い裂傷のことを
目覚まし時計が告げたのはもっと致命的な何かが寸断される瞬間だった
寝床の中で断頭台に送られる必要ななにかを見ていた
それは毬のように飛んで―バウンドして失効した
そして失われた思考の断面からこちらを覗いていた
出来たての穴ぼこ
遠心分離機のおかげで発見されたペキュリアー
動体視力の端っこで認識される違和感

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