日没の空に/takano
 
蒼黒い緞帳が降りた

幽かに

赤みを裾のに遺して

点滅灯を引き描きながら

輸送機らしき飛行体が

重いからだを

じわじわと傾いでいく

その向こうは

この世界の縮図

甲高い鴉の鳴き声が

遠ざかる低いエンジン音を

蒼黒いキャンパスの上で

跳ねあがりながら

追いかけていく
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