AM1:16/はるな
 
ら。自分の、時間じゃないから、思い出すことができない。奪えるだけ奪い合うことのいったいどのへんに情があるだろう。ない。
あの子がわたしを好きでなかったらどれだけいいだろうと思った。わたしのことを、まったく、これっぽっちも、好きではないのだとしたら、どれだけ救われるだろう。
いまから、時間というもののなきがらを掘り起こしにいくところ。あらゆるものの流れに抗うようにして、わたしたちの時間が走って行ってしまった。

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