僕のマスターベーション5/花形新次
いのか具体的に教えてください。」と憮然とした表情で反論されたって。そのとき、映画「アマデウス」のモーツァルトが、自分の曲について皇帝に「音が多すぎる。」っていい加減なアドバイスをされて、「どの音が余分なのか教えてください。」とキレたのを思い出したって。ぺレルマンもモーツァルトも、自分の作品には無駄なところは無いんだ、完璧なものなんだっていうさ、天才って似たとこがあるねっていう話なんだけど。
そんでね、えーっと何が言いたいんだっけか。
そうそう、詩っつうのは、言葉の芸術って言うからには、やっぱ使う一言一言にさ、無駄があっちゃいけないんだってことね。他の言葉に置き換え可能だったり、足りなかったり、無くても良かったりしたら、駄目なんだよね。
俺なんて空っぽだから、よく考えりゃ2、3行で言い足りることしかないのにさ、それを継ぎ足し継ぎ足しして、結局は同じゴミなんだけれど、量が増した分だけもっと人様に迷惑を掛けてるっていうか、エコエコじゃないなっていうか。
とっても反省したのね。
だから、ゴミは最小限にして地球にやさしくしましょうね、これから気をつけますって、おまえも気をつけろ!
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