「夢落ち」/ベンジャミン
 
くはいつでも生きていたいと思う
もちろんそう思うようになれるまでに費やした時間は
もうすでに風化してしまっているのだけれど

たとえばそんな夢落ちの一片ものがさずに
寝ている間の無意識という意識の中でさえ

生きものにそなわった本能という代用語を用いてもいい
それがまったくぼくの妄想にすぎないとしても

夢落ちするほんの一瞬に手をのばせるくらい
生きるということにしがみついていたい

  
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