謎の真実/梅昆布茶
 
おもうんだけれど
すべての真実はきっとどこかの看板の裏にでも
ちいさな文字でこっそりと書いてあるんだ

ぼくの夢の中の沙漠の入り口で老人は言ったのさ
誤解は理解の種
迷妄の畑にも真実の苗は育つって

本当の時間が時計の文字盤ではないように
事実の集積が現実ではないのかも知れないな

僕達は個別的偶然的に不条理に愛するのさ
だって君の恋人ほどわがままで冷たい生き物は
動物園にだっていないぜ

でも世界はロマンのない劇場だなんて
早合点しないでくれるかな

いつになったら生活楽になるかなあなんて
せちがらいメールをぼくがしてるなんて思わないでくれ
それは彼女と僕
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